•  導入

ご家族が亡くなられた後、「相続の手続きをしなければならない」と頭では分かっていても、何から手をつけて良いのか分からず、不安や戸惑いを感じる方は少なくありません。

「まず最初に何を準備するの?」

「相続人はどうやって確定するの?」

「遺言書があればすぐに分けられるの?」

「期限はある?遅れたらどうなるの?」

こうした疑問は自然なものであり、相続の手続きは一生のうちで何度も経験するものではないため、初めての方にとっては複雑で分かりづらく感じるのが当然です。特に、兄弟・親族間での話し合いや、財産内容がはっきりしない場合には、焦りや不安がより強くなりやすい傾向があります。

本記事では、「相続の手続きはまず何から始めればよいのか」を、初めての方にもわかりやすいように、順を追って丁寧に解説します。難しい法律用語はなるべく避け、具体的なイメージを持てるように整理していますので、どうぞ安心して読み進めてください。

  •  基本となる相続の考え方

相続とは、亡くなられた方(被相続人)が生前に持っていた財産や権利・義務を、一定の関係にあるご家族(相続人)が引き継ぐことをいいます。

財産には、プラスのものとマイナスのものの両方が含まれます。

〈プラスの財産例〉

  • 預金
  • 不動産(土地・建物)
  • 株式・投資信託
  • 貴金属・家財など

〈マイナスの財産例〉

  • 住宅ローンなどの借金
  • クレジットカードの立替金
  • 税金の滞納分

など

つまり、相続とは「財産を受け継ぐ」だけではなく、「負債をどう扱うか」も考える必要がある手続きなのです。

相続は“順番を間違えるとトラブルが増えやすい”

相続の手続きには、実は「すすめる順番」があります。

  1. 相続人を確定する
  2. 財産の全体像を把握する(プラス・マイナス両方)
  3. 遺言書の有無を確認する
  4. 相続するか、放棄するかを考える(期限:原則3か月)
  5. 遺産分割の話し合いを行う

どの順番も重要ですが、特にポイントとなるのは 4. 相続するか放棄するかの判断 です。

もし借金が多かった場合、「相続放棄」という形で引き継がない選択をすることができます。ただし、この判断には原則3か月という期限があります。

そのため、

「財産内容がよく分からないまま時間だけ過ぎてしまう」

という状態を避けることが何より大切です。

  •  よくある相続に関するお悩みトラブル例

相続手続きにおいて、もっとも多いのは「相続人同士の認識のズレ」から生まれるトラブルです。相続自体は法律の手続きですが、実際には家族・親族間の感情が深く関わるため、話し合いがうまく進まないことも少なくありません

以下は、福岡でも相談件数が多い典型的なケースです。

ケース1:兄弟間での意見の食い違い

  • 「長男が実家を継ぐべきだ」
  • 「親の面倒を見てきたのは自分だ」
  • 「生前に援助してもらっていたはずだ」

など、“公平とは何か” の捉え方が異なり、話し合いが長期化することがあります。

ケース2:財産が何にどれだけあるのか分からない

  • 預金口座が複数ある
  • 不動産の名義が古いまま
  • 借金があるか不明

このような状況では、手続きを後回しにすると、気づかない債務が後から判明することもあります。

ケース3:遺言書に疑問がある・内容が不明確

  • 手書きの遺言書が見つかったが、効力があるのか分からない
  • 内容が不公平に見え、家族が納得できない

遺言書は形式を満たしていないと無効となる場合があるため、慎重な確認が必要です。

ケース4:相続放棄の期限が迫っている

  • 借金がある可能性があるが、3か月以内に判断ができない

こうした場合は「熟慮期間の伸長」の申し立ても可能ですが、早めの判断と準備が重要です。

相続は、小さな誤解が大きな感情の対立へ広がりやすい領域です。

そのため、手続きの正確性と、家族間の対話のバランスを取ることが大切になります。

  •  相続手続きは何から始める?5つのステップ

ここからは、初めての方でも迷わず進められるように、相続手続きを5つのステップに整理して説明します。

ステップ1:相続人を確定する

  • まずは「誰が相続人になるのか」を明確にします。
  • 戸籍謄本をたどって、家族関係を正式に確認することが必要です。

→ ポイント:兄弟姉妹や代襲相続(甥・姪の相続)など、思いもよらない相続人がいる場合もあります。

ステップ2:財産の全体像を把握する

  • 預金、不動産、車、保険、証券など プラスの財産
  • 住宅ローン、未払税金、借入金など マイナスの財産

両方を「漏れなく把握する」ことが重要です。

ステップ3:遺言書の有無を確認する

  • 自筆証書遺言の場合 → 封を切らずに 家庭裁判所で検認 が必要
  • 公正証書遺言の場合 → すぐに内容に基づいて手続きに進めます

ステップ4:相続するか放棄するかを判断する

  • 相続放棄の期限は原則3か月
  • 財産内容が不明な場合は、「期間の延長」の申立ても可能

→ ここが時間との勝負になるポイントです。

ステップ5:遺産分割協議(話し合い)を行う

  • すべての相続人で合意できれば「遺産分割協議書」を作成し、銀行や法務局で名義変更を進めます。

合意できない場合は:

  • 調停
  • 必要に応じて 訴訟

となるため、ここで専門家が入ることで、感情的な対立を避けやすくなります。

  •  本江法律事務所ができること

相続の手続きは、「法律の問題」と「家族の関係性」の両方が関わります。そのため、ただ形式に沿って処理を進めるだけではなく、相続人一人ひとりの状況やお気持ちに配慮しながら、丁寧に進めることが大切です。

天神に事務所を構える 弁護士法人 本江法律事務所 では、これまで多数の相続相談をお受けしてきました。特に「何から始めればよいか分からない」という初期段階でのご相談が多く、状況整理・手続きの優先順位付け・必要な書類の確認など、最初の一歩からしっかりと寄り添います。

また、当事務所では次のような点を大切にしています。

1. 初回相談は無料

「まず話を聞いてみたい」「自分のケースが相続放棄すべき状況なのか知りたい」

といった段階でも、遠慮なくご相談いただけます。

費用の心配が先に立って動けなくなることがないように、初回相談は無料です。

2. 福岡地域での豊富な相続実務経験

福岡・天神で長年、相続に関する相談に対応してきました。

地域特有の不動産事情(自宅・土地・実家管理など)や、家族構成の傾向など、地域に根ざしたアドバイスができます。

3. 納得できるまで「わかりやすく」説明します

法律用語をそのまま伝えるのではなく、

「いま何を、どう決める必要があるのか」

「どの選択肢を取った場合、何が起きるのか」

を、専門知識のない方にも理解しやすい言葉で丁寧に説明します。

不安を抱えたまま進めていく必要はありません。

必要な場面では、弁護士が前に立ちます

遺産分割の話し合いがまとまらない場合、

ご家族だけで話し合いを続けることは精神的にも大きな負担です。

「自分が言うと角が立つから代わりに説明してほしい」

「感情的な対立を避けたい」

そうしたときには、弁護士が調整役として前に立つことで、

話し合いがスムーズに進みやすくなります。

⑥ まずはお話をきかせてください

相続は、ご家族にとって大切な時間の中で行うものです。

だからこそ、不安なまま一人で抱え込む必要はありません。

「これで合っているのかな」

「誰に相談していいのか分からない」

そう感じた段階で、大丈夫です。

まずは状況を整理するところから、私たちがお手伝いします。

天神駅からほど近い本江法律事務所では、初回相談を無料で行っています。

対面相談はもちろん、必要に応じてオンラインでのご相談も可能です。

どうか一人で悩まず、安心してご相談ください。

福岡で相続手続きに不安のある方へ。相続の進め方をやさしく解説。相続人の確認から遺産分割まで、初めてでも迷わないポイントと、弁護士による安心サポートをご紹介します。

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